『道徳』今年の出題例
-2015.11.26-
【問題1】次の文は中央教育審議会答申「道徳に係る教育課程の改善等について」の一部である。誤っているのはどれか。(岡山県)
1.道徳教育を通じて育成される道徳性、とりわけ、内省しつつ物事の本質を考える力や何事にも主体性をもって誠実に向き合う意志や態度、豊かな情操などは、「豊かな心」だけでなく、「確かな学力」や「健やかな体」の基盤ともなり、「生きる力」を育むものである。
2.道徳教育の要である道徳の時間において、その特質を生かした授業が行われていない場合があることや、発達の段階が上がるにつれ、授業に対する児童生徒の受け止めがよくない状況にあること、学校や教員によって指導の格差が大きいことなど多くの課題が指摘されており、全体としては、いまだ不十分な状況にある。
3.教育基本法をはじめとする我が国の教育の根本理念に鑑みれば、道徳教育は、教育の中核をなすものであり、学校における道徳教育は、学校のあらゆる教育活動を通じて行われるべきものである。
4.道徳教育においては、人として生きる上で重要な様々な道徳的価値について、児童生徒が発達の段階に応じて学び、理解を深めるとともに、それを基にしながら、それぞれの人生において出会うであろう多様で複雑な具体的事象に対し、一人一人が多角的に考え、判断し、適切に行動するための資質・能力を養うことを目指さなくてはならない。
5.道徳教育をめぐっては、児童生徒に特定の価値観を押し付けようとするものではないかなどの批判が一部にある。しかしながら、道徳教育の本来の使命に鑑みれば、特定の価値観を押し付けたり、主体性をもたず言われるままに行動するよう指導したりすることは、道徳教育が目指す方向の対極にあるものと言わなければならない。
【問題2】次の文は、小学校学習指導要領(平成20年告示 平成27年一部改正文科省)第1章総則の一部である。空欄(1)(2)に当てはまる語句の組み合わせを選びなさい。(北海道)
学校における道徳教育は,(1)である道徳(以下「道徳科」という。)を要として学校の教育活動全体を通じて行うものであり、道徳科はもとより,各教科,外国語活動,総合的な学習の時間及び特別活動のそれぞれの特質に応じて,児童の発達の段階を考慮して,適切な指導を行わなければならない。
道徳教育は,教育基本法及び学校教育法に定められた教育の根本精神に基づき,自己の生き方を考え,(2)の下に行動し,自立した人間として他者と共によりよく生きるための基盤となる道徳性を養うことを目標とする。
ア.(1)特別の教科(2)主体的な判断
イ.(1)特別の教科(2)客観的な判断
ウ.(1)特別の時間(2)主体的な判断
エ.(1)特別の時間(2)客観的な判断
オ.(1) 総合的な学習の時間(2)主観的な判断
◆◆◆正解◆◆◆
【問題1】3
※1.「1 道徳教育の改善の方向性」からの出題。3は「学校における道徳教育は、学校のあらゆる教育活動を通じて行われるべきものである。」と記されている
【問題2】ア