教育史と教育心理で出る人名出題ベスト20
教職教養で出題される人物は、教育史の問題として出題される人名と教育心理学の問題として出題される人名に分類できる。
今回はそれぞれの分野に分けて最新の上位別名をまとめてみた。
最近は教育史の出題数は若干減少傾向にあるが、教職教養の基本事項として、必ず押さえておかなければならないことがある。
しかし、出題される人名は限られているので、その人物については確実に理解しておきたい。
■出題される人名と教育史・教育心理の学習法
教職教養で出題される人名は大きく2つに分類できる。
教育史の問題で出題される人名の2種類である。
融合問題もあり、厳密に分類するのは難しい場合もあるが、出題の主旨が違うので、学習するときは、はっきりと分類して整理すると理解しやすく、出題者の意図も見えやすい。
教員試験の教育史の出題は、人物中心である。
三頁に教育心理分野 心である。
主要人物に付いて、確実に把握することが求められている。
最近2カ年の出題人名の統計結果の上位20名紹介する。
この20名で急育史の出題の8割近くの問題がカバーできる。
必ず説明文や著作物と結びつけられるようにしよう。
そして、国別・時代別に整理することも重要である。
教育心理に関する人名の出題は、心理学史についての出題だけでなく、発達や学習などの各分野での実験や実績、学説などと人名を結び付ける問題等が多い。
そのような傾向はここ数年続いており、出題する人名は、教育史での出題を超えるほどである。
教育心理分野の出題上位20名をまとめたので、この20頃名は確実にマスターしておきたい。
■西洋教育史の出題傾向
西洋教育史は年度により出題数が増減する。
また、はっきりと教育史の問題と分類される問題が減り、様々な形での融合問題が多く出題されるようになり、教育方法など、特定の分野についての歴史的問題などが出される傾向も増え、純粋な教育史に関連する問題は減少しているように見えるが、全体的には決して減っているとは言えない。
西洋教育史の問題はほとんどは人物についての問題である。
人名と実績を結びつける問題、人名と著書名を結びつける問題、人物についての説明文から人名を答える問題などである。
まず人名・著書名・キーワードを結びつける学習を確実にした上で、そのキーワードの意味を理解することが重要である。
教育史の難易度は上がってきている。
単に著書と人名を結びつける問題だけでなく・人物についての業績や考え方、実績や後世への影響などまで理解しておかなければならない問題が増えている。
また、 国別の教育史の流れなども出題されるようになってきた。近代の教育改革や教育プランについてもまとめておこう。
最近数年間の教育史は、西高東低の傾向があった。
東日本では減少傾向にあるものの、西日本での出題は決して少なくなかった。
しかし、 昨年の出題を見てみると東日本では やや出題が増えており、九州地方などではやや減少するという状況が見られた。
重要資料が多く出されるときは、その分教育史の出題が減少したりするが、やはり教師を目指す人にとって、基本的事項としての教育史は確実に押さえておかなければならない。
■日本教育史の出題
日本教育史については、西洋教育史の約6割の出題率にとどまっているため、出題される人物を集計しても、ベスト20にはランクインしない。
それに加え、古代から近世までの出題に比べ、明治以降の教育行政史や戦後の教育改革に関する出題が増える傾向にあり、人物の出題はより少なくなる傾向にある。
それでも、やはり教育を職業としようとしている人にとっては、基本的なことは知っていなければならないことであり、近世までの私塾についても整理しておきたい。
上杉憲実や北条実時、緒方洪庵、貝原益軒、 吉田松陰、広瀬淡窓、森有礼などは必須人名である。
昨年は大河ドラマ の影響か、新島裏の出題が例年より目に付いた。
【教育心理学 人名出題ベスト20】
1位:ブルーナー
心理学者として、社会心理学、パーソナリティー、知覚に関する研究を行った後、認知論的心理学の知見を科学教育や、教育の現代化運動の中に活用しようとつとめた。
ウッヅ・ホール会議を契機として、彼が著した『教育の課程』の中で、発見学習の意義が強調される。
2位:スキナー
新行動主義の立場から学習強化に関する研究に新局面を開いた。
ほとんどの学習はオペラント条件づけにもとづくと考え、プログラム学習、ティーチングマシーンなどに応用された。
3位:ソーンダイク
問題箱の実験は、心理学における動物実験の最初のものといわれている。
教育現象に強い関心を持って、20世紀初めに米国で最初の『教育心理学』を著し、アメリカにおける教育心理学の創始者といわれ、また、教育測定運動の父とも呼ばれている。
4位:ピアジェ
臨床法によって子どもの思考を分析し、自己中心性、アニミズム、人工論が子どもの思考の中心であることを見出した。
また、認識の発生をめぐる研究を行い、その結果として思考の発達段階を提唱している。
5位:エリクソン
精神分析を学んだ後、人格発達への文化・社会的影響を重視した発達理論を提唱、「自己同一性(アイデンティティ)」「モラトリアム」などの概念が注目される。
6位:ヴィコツキー
旧ソビエト心理学の発展に多大な影響を及ぼした心理学者。
人間の精神発達への文化・歴史的な影響、教育と発達との相互関係、思考と言語の関係などについての優れた理論を残している。
7位:ブルーム
教育評価研究の権威。
カリキュラムの改訂や開発を研究する総合的な教育理論の提唱者。
特に目標類学の成果をもとにした診断的評価、形成的評価、総括的評価の構想、完全学習の理論は広く教育界に影響を及ぼしている。
8位:オーズベル
アメリカの教育心理学者。
ブルーナーと同じ認知理論の立場に立つが、彼の発見学習を否定し、有意味受容学習を提唱した。
9位:フロイト
精神分析学の創始者。
ブロイアーと共同で行った催眠療法の後、自由連想法を中心として、治療法としての精神分析療法を創始。
10位:ロジャース
非指示的カウンセリングの提唱者で、カウンセラーの条件として、肯定的関心、共感的理解の重要性を主張し、教師が児童・生徒に接する際の基本的対人関係のあり方を示している。
11位:マズロー
12位:シュプランガー
13位:レヴィン
14位:ワトソン
15位:クレッチマー
16位:ケーラー
17位:ハヴィガースト
18位:パブロフ
19位:シュテルン
20位:アドラー