【要チェック!】2つの国際学力調査の概要『PISAとTIMSS』
●PISA(国際学習到達度調査)
★調査の目的
義務教育修了段階の15歳児を対象に、知識や技能を実生活の様々な場面で直面する課題にどの程度活用できるかを評価する
★調査の内容
読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野について、2000年以降、3年ごとに調査を実施し、2012年調査では数学的リテラシーを中心分野として重点的に調査した。
多肢選択式と記述式で構成され、得点はOECD加盟国の受験者平均が500点になるように換算される。
アンケートによる生徒・学校情報の収集も併せて行われる。
オーストラリア教育研究所を中心とする国際コンソーシアムが国際的な調査の実施・調整を行い、日本国内では国立教育政策研究所が文部科学省などと連携して実施している。
★調査の参加
65か国・地域から約51万人が参加。
我が国では、全国の高等学校、中等教育学校後期課程、高等専門学校の1年生のうち、191校、約6400人が調査に参加(2012年6,7月に実施)した。
次回の調査は2015年に実施される予定で、科学的リテラシーに重点がおかれる。
すでに70の 国・地域が参加を表明している。
●TlMSS(国際数学・理科教育動向調査)
IEA(国際教育到達度評価学会)が進めている算数・数学及び理科の到達度に関する国際的な調査で、第4学年(小学校4年生)と第8学年(中学校 2年生)を対象に調査を行い、4年毎に行われる。
調査内容は、児童・生徒を対象とした算数・数学、 理科の問題の他に、児童・生徒、教師及び学校へのアンケートが実施される。
1964年に第1回国際数学教育調査、1970年に第1回国際理科教育調査が行われたが、今のTlMSSとなってからは1995年、1999年、2003年、2007年、 そして今回の11年と過去5回にわたり調査が行われた。
調査の運営体制については、国際本部がボストンカレッジの国際研究センターに置かれており、各国調査責任者会議が基幹的な役割を果たしながら、各国関係研究機関との連携の下に調査を行っている。
★調査の目的
国際数学・理科教育動向調査の目的は、初等中等教育段階における児童生徒の算数・数学及び理科の教育到達度(educational achievement)を国際的な尺度によって測定し、児童生徒の学習環境条件等の諸要因との関係を参加国/地域間におけるそれらの違いを利用して組織的に研究することにある。
★調査の内容
調査は、児童生徒を対象とした「問題」(算数・数学、理科の問題)、「児童質問紙」「生徒質問紙」、教師を対象とした「教師質問紙」、学校を対象とした 「学校質問紙」によって行われた。