【要チェック!】『特別支援教育』用語集
■アスペルガー症候群
知的発達の遅れを伴わず、かつ、自閉症の特徴のうち言葉の発達の遅れを伴わないものである。
なお、高機能自閉症やアスペルガー症候群は、広汎性発達障害に分類される。
■アセスメント
教育活動では、「実態把握」の意として使われる。
子供たちに対して、適切な教育活動や支援を行っていくために、多くの方法で情報を集め、子供たちのことを理解していくこと。
■ICF
人間の生活機能と障害の分類法として、2001年世界保健機関(WHO)総会において採択された。
これまでのWHO国際障害分類 (ICIDH)がマイナス面を分類するという考え方が中心であったのに対し、ICFは、生活機能というプラス面からみるように視点を転換し、さらに環境因子等の観点を加えたことが特徴である。
■インテグレーション教育(統合教育)
通常学級に障害児を迎え入れるシステム。
インクルージョンとの違いは、 障害が前提にあること。
■インクルージョン教育(包括的教育)
子どもは十人十色、障害児も含めた多様な違いを認め、個々の教育ニーズに対応し、全てを包み込みこむ学校・学級・社会が望ましいという考え方。
■ADL(Activities of Daily Living)
人が毎日繰り返して行う更衣、食事、排せつなどの日常生活動作のこと。
障害者や高齢者の生活の自立度を判定するときにも使われる。
■交流及び共同学習
平成20年1月の中教審答申では「子どもたちとの交流及び共同学習については、双方の子どもたちの教育的なニーズに対応した内容・方法を十分検討し、早期から組織的、計画的、継続的に実施するように努める。」とある。
交流及び共同学習は、障害のある子どもにとって有意義であるばかりではなく、小・中学校等の子どもたちや地域の人たちが、障害のある子どもとその教育に対する正しい理解と認識を深めるための絶好の機会でもある。
■サマランカ宣言
1994年スペインのサラマンカで行われたユネスコとスペイン政府による会議で採択された「特別なニーズ教育における原則、政策、実践に関するサラマンカ声明ならびに行動の枠組み」。
インクルージョン(inclusion)の原則を表明している。
■支援籍学習
学級編制の基礎となる学籍とは異なり、障害のある児童生徒や特別な教育的支援を必要とする児童生徒が、個別の教育支援計画に基づき、在籍する学校(学級)の外に、児童生徒のニーズに応じた学校(学級)において、ノーマライゼーションの理念に基づく学習を可能な限り実現するための学籍。
■自閉症
自閉症とは、3歳位までに現れ、①他人との社会的関係の形成の困難さ、②言葉の発達の遅れ、③ 興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害であり、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
■センター的機能
①小・中学校等の教員への支援機能 ②特別支援教育等に関する相談・情報提供機能 ③ 障害のある幼児児童生徒への指導・支援機能 ④福祉医療、労働などの関係機関等との連絡・調整機能 ⑤小・中学校等の教員に対する研修協力機能 ⑥障害のある幼児児童生徒への施設設備等の提供機能
■通級指導教室
小・中学校の通常の学級に在籍している、言語障害、情緒障害、弱視、難聴などの障害がある児童生徒のうち、比較的軽度の障害がある児童生徒に対して、各教科等の指導は主として通常の学級で行 いつつ、個々の障害の状態に応じた特別の指導を特別の指導の場で行う教育形態。
■適応指導教室
不登校児童生徒等に対する指導を行うために教育委員会が、教育センター等学校以外の場所や学校の余裕教室等において、学校生活への復帰を支援するため、児童生徒の在籍校と連携をとりつつ、個 別カウンセリング、集団での指導、教科指導等を組織的、計画的に行う組織として設置したものをいう。
■特別支援教育コーディネーター
自校の在学生に対する個別の教育支援計画の策定に関する企画や調整に中心的に携わり、保識者や関係機関に対する学校の窓口として,また,学校内の関係者や福祉,医療等の関係機関との連絡調整の役割を担う者として,位置付けられている。
■発達障害
自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってそ の症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの。
■ノーマライゼーション
「障害者を排 除するのではなく、障害を持っていても健常者と均等にあたりまえに生活できるような社会こそがノーマルな社会である」という考え方で、この社会を実現するための取り組みをいう。